<共同研究>イベントベースカメラを用いた液滴並走撮影による物性計測手法の開発(弘前大学城田研究室)

藤野興信(弘前大院), 岸藤生(弘前大院), 山本諒(弘前大院), 宮川泰明(弘前大), 木村陽子(株式会社センチュリーアークス), 黒木健司(株式会社センチュリーアークス), 城田農(弘前大)

混相流シンポジウム2025(2025年9月3日~5日)にて発表

ダイジェスト

研究背景

液滴の物性は液滴の挙動に大きく影響を及ぼすため、その物性計測技術は極めて重要である。特に非接触での計測手法は有用。本研究室では、液滴衝突法に基づき二台のカメラとレーザーセンサーを用いた計測手法を開発した。さらに、並走撮影を導入することで、一台のカメラによる撮影が可能となり、コスト削減や計測制度の向上を期待している。

目的

イベントベースビジョンカメラ(イベントカメラ)を用いて、落下液滴のへ並走撮影を行い、液滴の形状変形から粘度および表面張力を算出し物性計測の精度を検証する。

上)イベントカメラ
下)フレームカメラ
手法

液滴の落下を認識して信号を送信し、アクチュエータによってカメラが重力加速速度相当の加速度で移動するように制御し、撮影を実施。

形状振動を撮影

試験液体:左側から 純水、グリセリン水溶液(20wt%, 40wt%, 60wt%, 80 wt%)

結果
  • イベントカメラを用いた並走撮影により、落下液滴の形状振動を200msにわたり撮影することに成功
  • 表面張力の計測結果はデュヌイ法で計測した値と一致した
  • 現手法では極値点でイベントが発生しないため、振幅が不明瞭となり、粘度計測にばらつきが見られた
  • 今後はイベントデータの前後時間情報を活用して液滴径を算出し、より高精度な粘度計測手法の確立を目指す

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